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あなたは日々幸せを感じて生きていますか? 何年か前に読んだドイツの作家、フォン・フェルディナント・シーラッハの「犯罪」という短編集の最初に「人は皆、薄氷の上を歩いているようなものだ。いつその薄い氷が割れて、冷たい水の中に落ちるかはわからない。」(うろ覚えなのでだいたいこんな内容の文章)とありました。 その本はごく普通の人々が些細なことや日々の積み重ねから恐ろしい犯罪を犯してしまったり、巻き込まれてしまうという内容でした。(めっちゃ面白いです!) 作者は弁護士を長年経験してきた人なので、概ねその経験値から書かれた小説ではないかと思われます。 本を読み終えた後に、最初の文章の意味がよく理解出来て、確かにその通りだと思いました。 その後はずっとその言葉は忘却のかなたに消えていたのですが.... 最近の世界情勢を考えると、今の平和な生活は薄氷なのかなと感じてしまいます。 日本は戦争はもう終わったので、二度と起こらないみたいな考えでいましたが、決してそんなことはないと思い知らされました。 毎日ご飯がちゃんと食べられて、お風呂に入れて、仕事が出来て、散歩や買い物が自由にできる.... ずっと当たり前のことだと思って生きてきました。 日本は幸いなことに島国なのでいきなり隣国から攻められるということはなさそうですが、今は衛星を使ってインフラ攻撃も出来るそうです。 突然ネットが使えなくなったり、電気が止まったりしたら大変です。 そんなことを思うと、いつもの当たり前の生活がどんなにありがたいことかに気付かされます。 そんな訳で、最近の私は色々なことに幸せを感じる能力が高まりつつあります。 幸せなんて、その人その人の感じ方なので、どうせなら幸せを感じる能力は高い方がいいですよね。 うちの猫ちゃんたちを見るたびに、 こんな美しい生き物と毎日暮らせる幸せ。 翠ちゃんは2年前に大手術をして、見事元気になった幸せ。 薫ちゃんはずっと健康優良児食欲旺盛やや肥満体でいてくれる幸せ。 毎日わたしの枕元に来て、朝5:30になるまで一緒に寝てくれる幸せ。 (ぴったり5:30にむっくりと起きて私を起こしてくれます。) こんな調子で探せば、猫だけでもいくらでも幸せがあります。 あとは、先日友人から「お宅はマンションだから、ゴミを好きなときにいつでも収集場所に出せていいね。うちは戸建てなので決められた曜日の朝早くに出さなければいけないから不便だよ。」と言われました。 そうか。 確かにゴミを捨てたいときに捨てられるってみんなが出来ることではないと気づきました。 それ以来、ゴミを出すたびに幸せを感じるようになりました。 脳はトレーニングをするとどんどんその思考のシナプスが太くなって、暗い考えばかりしているとどんどん暗い方向へ考えが行き、幸せを感じてばかりいれば、どんどん幸せを感じるようになるそうです。 これはやっぱり能力ですね。 私は以前、「掌蹠膿疱症」という、手のひらに水疱が繰り返し出来る病気でした。 何年もの間、水疱が出来ると痒くなり、その水疱の皮が剥けると痛くなり、その新しい皮膚のしたからまた新しい水疱が出来るという繰り返しで、地獄のようでした。 ネットで治療法を調べまくって見つけたBスポット療法で治療して今は治りましたが、今でも水疱のない綺麗な手のひらを見るたびに幸せを感じています。 自分の手のひら見るだけで幸せを感じられる人はそうそういないですよね。 これも以前読んだ小説にあった、「僕は父親が犯罪者でない君が死ぬほど羨ましい」という、主人公が友だちに言った言葉も忘れられません。 この主人公にとっては、父親が犯罪者でないだけでとても幸せということです。 その人その人でおかれている環境や立場が違うので、幸せを感じるポイントも違います。 でも、人間は幸せを感じるために生まれてくるとも言われています。 自分なりの幸せをできるだけ感じられるように日々トレーニングして行こうと思っています。
2023-11-03 12:23:39
オーナーデザイナーのブログ | コメント(0)